\ MVNOのギモンを解消!/
MVNOで通話料を
安くするヒント集
しかし、格安SIMを扱うMVNOでもさまざまな通話プランが登場しています。格安SIMでも通話をできるだけ安く抑えたいなら、格安SIMへの乗り換えを検討している段階で、通話をどうするかをしっかり決めておきたいところです。
ここでは、格安SIMの音声通話機能の基本と、快適に通話するためのさまざまな方法をご紹介します。
音声通話機能SIMについて知っておきたいこと
まずは、MVNOの音声通話機能の基本について解説します。
MVNOとは
MVNO(Mobile Virtual Network Operator/仮想移動体通信事業者)とは、携帯電話の回線等を自社で所持せず、NTTドコモ、au、ソフトバンクといった「キャリア」と呼ばれる携帯電話会社から通信網を借りてサービスを提供する事業者のことをいいます。
通話回線に関しては、
音声通話
キャリアから電話回線を借りたもの。070、080、090から始まる電話番号を使う通話方法です。安定した通話品質を持つ反面、かけ放題などの定額プランがない場合、月にかかる通話料金が高めとなる傾向にあります。
IP電話
インターネット回線を利用したもの。多くは050から始まる電話番号を使う通話方法です(詳細は後述)。
音声通話を使うのか、IP電話をメインにしていくか、両方使えるようにするか等の選び方によって、SIMやプランの選択肢も変わります。
LinksMateでは、NTTドコモの電話回線での通話サービスを提供しています。
基本的に、回線はキャリアと同じ
MVNO各社では、概ね下記の種類の格安SIMを提供しています。
- データ通信専用
- データ通信+SMS(※)
- データ通信+音声通話(SMS込み)
- SMS:電話番号だけでメッセージのやりとりができるサービス
国内での通話の料金はキャリアと同じ、22円/30秒というところが多いです。なお、音声通話利用にあたり月額料金が掛かる場合もあります。
- 事業者によっては、通話料金を安くするサービスを提供しているところもあります。
留守番電話サービスや電話の転送、国際電話といった機能の有無や、それらのサービスの提供方法はMVNOによって異なります。
たとえばLinksMateの場合、申し込み時に「音声通話+SMS+データ通信」を選択いただくことで音声通話を利用可能です。(1GBプランの場合、737円/月額。)留守番電話機能は+330円/月額、割り込み通話機能は+220円/月額で利用できます。転送電話機能、国際電話については、登録費用はありません。なお、全て別途通信料・通話料が発生します。
- 2022年9月現在の価格です。
- 価格は全て税込みです。
注意点
後から音声通話機能を加えると別途費用がかかる可能性がある
データ通信専用のSIMカードを申し込んだあとで音声通話を申し込むと、音声機能が付いたSIMカードと交換するための事務手数料やSIMカードの代金がかかる可能性があります。できるだけ最初に申し込むときに通話の方法を決めておきたいところです。
音声通話機能付き格安SIMの通話に関するメリット・デメリット
格安SIMで通話をするにあたっては、下記のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
とにかく安いこと
格安SIMの大きなメリットは、キャリアと比べると月額料金を安く抑えられる場合が多いことです。通話に関するオプションも選べるので、自分が必要とするところに費用をかけることができます。
データ通信の強みを生かせる
格安SIMは通話よりもデータ通信の方に強みがあります。「双方同じ通話アプリが使える」、「快適にデータ通信ができる時間や環境がある」といったような条件がそろっていれば、データ通信アプリでお得に通話ができます。
デメリット
現時点でキャリアのような多彩なサービスを提供しているMVNOは、少ない
NTTドコモやau、ソフトバンクといったキャリアにあるけれどMVNOにはないサービスがいくつかあります。たとえばキャリアのように同じ携帯電話会社同士の通話が無料、特定の番号のみ通話が無料といったようなサービスは、MVNOにはありません。
ただ現時点ではまだ一部のMVNOに留まっていますが、通話に関するさまざまなサービスが徐々に登場し始めています。将来的にはサービスが充実していく可能性はあります。
IP電話の場合のデメリット
IP電話を使ったサービス・通話アプリの場合、110、119番などの緊急電話や、0120から始まるフリーダイヤル等には掛けることができません。特に、単身世帯での契約や、家族で契約してもほかに緊急電話を使う手段がないのであれば、万が一の際の備えがないということで大きなデメリットとなります。
また、IP電話を使った通話アプリの場合、音声が途切れたり雑音が入ったりするなど、音声品質が劣ることがあるため覚えておきましょう。
通話料を安くするには
このようにさまざまなメリット、デメリットが挙げられますが、格安SIMのメリットを活かして通話料を安く抑える方法はないのでしょうか。考えていきたいと思います。
MVNOにもかけ放題プランがある
MVNOにも通話の「かけ放題」プランがあります。かけ放題といってもさまざまで、
- 国内通話が時間無制限、回数無制限のかけ放題
- 国内通話が「〇分間かけ放題」(1回の通話で3分や5分など)
等が挙げられます。
時間無制限、回数無制限のかけ放題
電話回線やIP電話を使って、月額1,300円 ~ 2,400円弱程度で何分でも何回でもかけられる、かけ放題のサービスです。
〇分間かけ放題
3分間や5分間といった短い時間での国内通話が対象の〇分間かけ放題サービスがあります。MVNOだけでなく、キャリアでも提供されています。
「なぜこんな短い時間のかけ放題サービスが存在するのか」、総務省が発行する「情報通信白書」を見てみましょう。
「平成28年度版 情報通信白書」によると、2014年度における、1契約当たりの1日の通話時間は、携帯電話・PHSなどの携帯端末では2分16秒となっています。ちなみに固定電話が3分12秒、IP電話が2分25秒であり、いずれの通話時間も前年度より減少しています。
他にも様々な理由が考えられますが、こういった昨今の消費者の傾向も踏まえられているのだと思われます。設定時間は3分の他1分、5分、10分等があり、時間によって金額も異なります。また、キャリアやMVNOによって通話回数が制限されている場合もあります。
LinksMateでも、「10分かけ放題オプション」を提供しています。月額935円(税込み)のオプション料金で、10分以内の国内通話であれば、何回通話しても追加料金は発生しません。
詳しくは「MatePhoneについて」をご覧ください。
通話アプリを使う1 -電話回線を使うアプリ-
通話料金を抑えるために既に音声通話アプリを使っている人も多いかと思われますが、通話アプリのなかにもいくつか種類があります。
まずは、電話回線を使いつつ通話料金を安く抑えるアプリです。
自分が所持している電話番号を使い、アプリを経由して電話をかけることで通話料が安くなる仕組みです。いくつかのアプリは、通信事業者と大口契約を結ぶことで、不要なサービスや設備への投資を最小限に抑えること等の企業努力によって格安での提供を実現しています。いずれも月額料や初期費用等はかかりません。
格安SIMでもサービスを利用できますが、音声通話機能が付いているSIMカードでないと使えません。また、110、119番などの緊急電話や0120から始まるフリーダイヤル等への通話ができない点もデメリットとして挙げられます。
通話アプリを使う2 -IP電話の番号を使うアプリ-
ここに至るまでに何度か出て来たIP電話についても、もう少し詳しく見ていきましょう。こちらもアプリを通じて発信するサービスで、端末等にもよりますがデータSIMでも使えるメリットがあります。
また、同じアプリ同士や提携プロバイダのIP電話と無料通話ができるものや、固定電話や他携帯電話へ掛ける際の通話料も通常より安い場合があります。IP電話アプリを使うサービスには、たとえば申し込み時に付与される電話番号を使うアプリ、番号無しで通話ができるアプリなどもあります(相手方には090などの携帯番号が表示される可能性があります)。月額料金は無料~300円程度です(別途通信料が発生します)。
このように、IP電話での通話の方が、音声通話よりも月額利用料が安くなる場合があります。通話品質が安定しないなどデメリットもありますが、条件が合えば有力な選択肢となるでしょう。
IP電話はインターネット回線を使うので、データ通信量がカウントされることになります。したがって契約したデータ容量を超えないか、通信制限に引っかからないかどうか念頭に置いておく必要があります。
また、
- 通話品質は電話回線よりも劣るときがある
- 緊急電話やフリーダイヤルは使えない
などデメリットがあるので注意してください。
通話アプリを使う3 -その他
その他、無料で通話ができるアプリもいくつかあります。中にはビデオ通話が可能なものもあり、月額無料で使えるのが大きなメリットです。
ただし相手も同じアプリを使っている必要があったり、固定電話には掛けられないものもあります。こちらもデータ通信で通話を行うため、通話料としては無料になりますが、データ通信量がカウントされます。通信量が大きくなるビデオ通話を使うときは特に注意しましょう。
月額料等がかからないことはメリットのひとつですが、こちらも
- 通話品質は電話回線よりも劣るときがある
- 緊急電話やフリーダイヤルは使えない
といったようなデメリットがあります。
LinksMateでは、通話の割引サービスはありませんが、複数のSIMカードで通信容量を分け合う、といったことなら可能ですので、データ通信を使った通話でしたら通信容量を有効に利用できます。
データシェアの詳細については「データ通信容量シェアについて」をご覧ください。
キャリアも選択肢に
仕事の関係や通話アプリを使えない家族と通話する機会が多いのであれば、通話だけNTTドコモやau、ソフトバンクといったキャリアの携帯電話を使い、データ通信は格安SIMを用いるという選択肢もあります。
携帯電話の2台持ちはかさばる、総合的な料金が割高になる可能性があるといったデメリットはありますが、
- 通話の長さや頻度の関係で、MVNOのプランを使ってもお得にならない
- 仕事の得意先や学校、介護施設などとの連絡に使うので、電話がつながり、通話品質が安定していることが必須
- 緊急電話やフリーダイヤルは使えるようにしておきたい
- 固定電話からよく連絡がくる
等の状況が重なった場合に検討してみてください。
自分の通話状況を分析しておくことが適切なプラン選びの第一歩
通話のサービスについて検討するにあたっては、ご自分のこれまでの通話状況を分析しておくことが、適切なプラン選びの第一歩となります。今契約中の携帯電話・スマートフォンの、料金・通話明細を、できれば数か月分確認し、誰にかけることが多いのか、通話時間はどれくらいなのかを分析しましょう。誰からかかってくることが多いのかも、通話履歴などを見て考えておくとよさそうです。
ポイントまとめ
格安SIMはもともとデータ通信に重点を置いているものなので、通話に関してはどちらかというとデメリットの方が多い印象があるのではないでしょうか。ただし、通話アプリを使う、各種割引サービスを使うという方法もありますし、通話だけキャリアの携帯電話を使うといった選択肢もあります。
格安SIMだけど通話もしっかり行いたいという方は、ご自分の通話の使い方をしっかりと見極めて、MVNOを選び、使い方と費用のバランスを取りましょう。
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